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どぶろく、日本酒風(清酒)の作り方

  • kojikollective
  • 2023年12月9日
  • 読了時間: 3分

更新日:2月19日

※日本国内では酒類製造免許なしにアルコール分を1%以上含む飲料の醸造は酒税法で禁止されています。イギリスでは個人で消費する分に限りアルコール飲料の自家醸造が許可されています(蒸留は個人消費分でも免許が必要)。試す際にはお住まいの地域の法律をご確認ください。


材料(3l瓶で仕込む場合、出来上がり約2l)

米 3合 もしくはご飯 990g

水 1.7l

米麹 200g

ドライイースト 3-4g (小さじ1 = 4g)

(パン、ワイン、ビール用などが使えます。ワインやビール用のものは規定量が記載されていればそれに従ってください。写真ではビール用のイーストを0.9g使用しています)


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必要な道具

瓶やボウル、鍋など容量3l以上で口が広いもの

混ぜるためのヘラなど

ラップ

ザル

出来上がった酒を入れる瓶

(濃し布、チーズクロスで代用可)

(漏斗)


手順

1.清潔な瓶にご飯と水を入れ、清潔なヘラ等でかき混ぜる。

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2.人肌以下に温度が下がっていることを確認し、米麹を入れて混ぜる。


3.イーストを入れ、よく混ぜる。


4.瓶の口をラップで覆い、直射日光の当たらない涼しい場所に保管する。

  発酵の過程でガスがたくさん出るので瓶は密閉しない。


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半日から1日後にはイーストが二酸化炭素の泡を出す様子が見られます。

1日1-2回清潔なヘラ等で混ぜてください。


3-7日後、瓶の中の泡の発生が落ち着いてきたらどぶろくの完成。

この頃には一部の粕が浮き、一部が沈んでいる状態になります。

ザルや布で濾したら濁り酒。

更それを瓶に入れて数時間放置し、上澄みをとると清酒に。


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出来上がった清酒はやや黄色がかっています。これが本来のお酒の色。

すぐに飲んでもよし、冷蔵庫で2週間~1ヵ月ほど熟成させながら風味の変化を楽しむのもよし。

⚠️冷蔵庫でも酵素やイーストはゆっくりと活動を続けているので数日おきに蓋を開けてガスを逃がしてあげてください⚠️

酒粕は冷凍保存で1年程度はもつので粕漬けや粕汁に活用してもよいですね。



作り方は以上ですが、どういう仕組みでお酒ができるか知りたい方は続きをどうぞ。



なぜ米と麹とイーストで酒ができるのか

醸造酒の作り方に共通するのが「糖分をイースト菌が食べ、アルコールと二酸化炭素を排出する」という工程。ワインは果実に含まれる糖分をそのまま、ビールは麦芽に含まれる酵素を使って大麦のでんぷん質を分解して糖分にしています。日本酒の場合は麹菌の作り出した酵素がお米のでんぷん質を分解して糖にしています。麹の甘酒がこの状態です。


ビールは甘い麦芽のジュースを作ってからイースト菌を投入して発酵させますが日本酒は上記の作り方のように全ての材料を瓶に入れ、糖化とアルコール発酵が同時に起こる並行複発酵という方式をとります。イースト菌は糖度が高いと活動しにくいので並行複発酵で糖分ができた分から食べ、また作られた糖分を食べ、を繰り返すことで高いアルコール度数が得られるのです。これが日本酒がビールやワインよりもアルコール度数が高い理由のひとつだと考えられます。


発酵中の瓶を観察しつつ、酵素やイーストが働いてくれているのに思いを馳せるのもどぶろく作りの楽しみのひとつですね。


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2025.2.19追記 記事内の「日本酒」という単語を一部「清酒」に変更しました。日本酒の定義は「原料の米に日本産米を用い、日本国内で醸造したもの」ですので海外で醸造されたもののうち澄んでいるものは清酒またはサケ(sake)と呼ぶのが正しいようです。


 
 
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